小山内さんに突然つきあって欲しいと言われた時の自分の顔を鏡越しに見たら、珍味を喰っている時の芸能人みたいな三文役者調の表情を浮かべており、本当にまだまだ知らない自分というものは探せば探すだけあるようで嬉しくなった。小山内さんが誰なのかは引…

放蕩児に未来はない。これは金言なんかじゃない。深夜のファーストフード店で禿げ散らかしたおっさんがふたりでしていた話の内容を自分なりに噛み砕いてみただけのことであります。今何時ですか、二時五十分ですか。それはどうも参りました。投了です。新し…

今日面接行ったよ。婆ァと二人きりでカフェで対面方式。見知らぬ婆ァは社長だそうで。ちょっと小脇に挟んだかのようなマンコ臭がしてやがったっけ。婆ァが喰え喰えと五月蝿いのでしようがなく喰った羅馬という名の変なチーズパンのその熱不味いことといった…

例えば、例えばの話なんですが。私が本当は内務省の官僚とか某外資系企業のスパイ社員だったりするとしますよね。そんなことは万に一つもないんですが、そういう状況だったとして、あなたにクエスチョンかましたいのは、それで仕事の関係で二年半ぐらいネバ…

窓にへばりつく蜘蛛。その窓の向こう側にはたなびく雲。蜘蛛は美しく回転しながら朝焼けに染まっている。すべてが完璧なときにこそ死ねと自分にいつも言っているけれど、死ぬのはやはり怖い。血反吐をだすぐらいな借金もないが飢えるべき愛情もない。禅さえ…

昨日の昼間、混み合う小田急線の中で落ちていたスポーツ新聞を拾い読みしていたら名手アンディー・シーツが引退するそうなのでもんどりうった。金本ことアニキも人生初の手術だそうである。あれだけ豪雨の日の飛行機に乗るのを心配そうにしていた末っ子の兄…

黄色い曼珠沙華の花束を抱いて秦野の某所にまで行ってきました。素敵な小道を真っ直ぐ行くと県道や線路から離れた侘しい山間のコンクリート工場とかが続いて目には毒かもしれませんが精神衛生を保つためにおれは年に一回、この時期の日曜日にここいらを訪れ…

イエーイ、ジェームス、ニューエル、オスターバーグ、ハラショー。隣室の東電ＯＬがついに金曜日の夜にナショナルパーティーを開きまして、風向きが運良くおれの部屋へ向いていて、日本式ベランダでやるバーベキューの煙が眼に沁みること沁みること。日本式…

今現在借りているマンションは水道管がよく破断すること以外は不満らしい不満はありません。自分を必要以上に喧伝する現代の風潮を逆行するようにマンション名を松千代ビル（仮）とつけるオーナーのセンスが大変気に入っています。マンションのオーナーは気…

小山内さんは激怒しているらしい。らしいというのは、それが彼女の真実の怒りなのかどうかが判断できないからだ。小山内さんはまるで誰かに操られているように、身振りで手振りを使って真剣に食って掛かってきたり豚みたいな喘ぎ声を出したりネットバンキン…

毎月十日は妻から金の振込みがある。たった十万円だけど、収入がない自分のような人間には死活問題なので恐る恐る電話を入れると、妻は優しい声で、振り込んでないよ、と言った。ははは、振り込んでないんだって。おれの貧乏マンションは窓の外で煙草を吸う…

昨日の今日ですいませんがまた小山内さんの話題で恐縮ですが、つまり彼女は多少顎の下にニキビもあるし、弱冠の体臭はあるし、おそらく万人受けするようなカワラっシイ娘さんでちゃんと就労もこなしているのですから、童貞力なんかないのにそんな波動の力を…

小山内さんと箱根に行って来ました。小山内さんが誰なのかは皆さんは知る必要などない。おれたちはあしたのジョーになる、と宣言したのが一体誰だったかは忘れ果てましたが、気合を入れろホークス、小山内さんは可憐なカレシ持ちの才媛である。才媛といって…

きょうはとてもいい日だったです。これ以上世を儚んでいても仕方が無いので、駅前でも掃こうかとアパートマンションの掃除道具を取り出して一階のおばさんにそれを見咎められ、それを何に使うつもりか、と逆上気味に詰め寄られ、土俵際に弱い私はどもりなが…

無人島に持っていくならどんな本をもっていくかという質問はつまり貴方のことが好きだがつまり自分には貴方のことを受け止める心の準備ができておらずつまりとどのつまりオマンコをしてもいい（或いはホカをキメてもいい）というのは直感で分かるんだがやっ…

何ヶ月か前に勤めていた会社で、高嶺の花といった感じのオフィスレディーがおりました。多少骨格の大きい、綺麗なひとでしたが、問題は会社のパソコンでソーシャルネットワーキング某つまりまあ電脳日記をコチョコチョ書いていてですな。まあその爆弾みたい…

付き合っていた女の息子が泳げないというので、２年前ぐらいに行ったんです。市民プールへ。焼きそばを食ったり、ソーダを飲んだり、太陽をサングラス越しに眺めたり、海パン一丁で知らない子を連れた美しい日本の私。まあ今となってはあの子の父親にはなれ…

東京ディズニーランドをぶっ壊すというマル秘計画をご存知だろうか。宇宙開発公団に勤めている友人にこれはこっそり聞いたことである。とんでもないことが起こっているぜ、とその友人は言う。わたしは確かにとんでもないことは起きるべくして起きるのがスジ…

きぬ子と付き合って、もう四ヶ月ぐらいになるだろうか。きぬ子は軽いキ印なんじゃないかと思うのはそれはこっちサイドの勝手な妄想であって欲しいと回る鮨屋に入った時に彼女の書いた『マンモスうれぴ〜西』という仮の苗字を座席予約表に確認し長い間見つめ…

頭が割れるように痛い時、頭は割れようと努力しているのだろうか。金粉ショーの合間に見た蛾の飛翔は美しかった。僕は極めて遺憾なのです。何に遺憾なのかというと何にも遺憾ではないということに対して遺憾なのです。東京スマトラランドへの不法通路計画は…

久しぶり。その後どうですかカリエスの方は。快癒しましたか。どうでもいいや。 どっかの馬鹿が和合和合と叫んでおりますが、夢の放し飼いなら自分の延髄の中でやるべきというのは大正時代の人間の考えることでしょうか。 つまり、僕は、月に六十万は欲しい…

しばらく瞑想していれば、浮かぶのはいつも諏訪湖の畔。銀座の町並み。浅草公園の公衆便所の右から二番目のドアに書かれた悪戯書き。電柱にくくられたバケツみたいなヤツに作られたスズメの巣。電車で遭ったサングラスのひと。それよりももっと大切なことは…

とびきりキュートな女と懇ろなのだ。遅い。しかし遅い。飛び切り遅いキュートな女を物にした。やってやった。私の女は足が悪くて松葉杖が第三の足となっていて、ある意味においては男性染みているといえよう。私は人形町をこの人形みたいな女と歩きながら、…

本当に私の住む町は悪の町に違いない。善い町と悪の町の違い。それは、ケンタッキーフライドチキンがあるのかそれとも無いのか有るのかナッシングなのかウォッチングなのかウキウキウォッチングなのかウィキペディアウォッチャーなのかワイキキビーチクラッ…

遠くで、悲鳴がしている。僕は両手で耳を塞ぎ、その場に座り込んだ。ずっと遠くの方で家畜か何かが今にも屠殺されようとしているのかもしれない。その殺される対象がもしも自分だったら、と考えるのは空が今にも落ちてきそうなぐらい快晴だからなのか。手で…

全く、なんてことでしょうか。神の御加護は総じて終わってしまったのでしょうか。三日です。もう同じ場所。同じ時間。同じ空気。同じ蟻の行進。同じ小鳥の飛翔。何度も早送りしては一時停止。机、お茶、紙コップ。そして慈悲深い神がつむじ風に混じって七つ…

お疲れ様です。その後、どうですか、痔。僕ですか。僕は痔じゃありませんし、それこそ健康に気を使っているわけでもありませんからね。きっひひ。健康第一なのか安全第一なのかというのは人類にとっては最重要課題、あ明大前乗り換え。季節は過ぎアナタを轢…

アンモニア 蛭と共栄 キチガイ 鉄槌は棚に隠せ クレバー お父さんの別の顔 ゴーゴリ ファミコン世代にゃ馴染みが薄い シベリア 床の下の暮らしぶり トーマス・エジソン 電気があればなんでもできる リンダリンダ 恥辱ブルース 歌舞伎町 歌舞伎を観る場所 学…

金が底を尽きかけている。自分の分だけでも足りないのに、居候先のトーマス・エジソンこと大塩さんにたかられるもんだから何時の間にか、私物だったはずの財布が彼の手にあるのだ。主導権はつまり永遠に消えたってわけだ。キオスクでサンドイッチを喰いなが…