（甲）まったく五月蝿いったらない。マイケル、マイケルと何事かってぐらいに盛り上がっている。マー坊は死んだ。だからもう静かにしろ。死んだ人間だけが友人だというならば君の隣にいる馬鹿みたいにニヤケた人間は誰ですか。先生あなたは誰ですか。先生狂…

そう、愛はネズミキャッチャーの如くに君に忍び寄る。青空にノスリが飛んでいた。僕は見上げて感動した。美しい鳥は優雅に旋回しつつも今にも餓死しそうなぐらいに腹が減って焦っているのかもしれない。擬人化するのはよくないことさ、と頭の中でフレッドが…

趣味と言えるようなレベルではないのだけれども、大型のリカーショップを見つけると入ることにしている。ワインはどうも苦手で、もし口にできるならばポルトガルワインやグルジアワインを試したいのだけれども、どうもあの酒の味が胃液のような酸いものを僕…

午後の光 緑の鼠脳 うら若き 乙女肺を闇に奉げ 細きシガを指に挟み 刺す様な笑みを浮かべておる 亜細亜の零細国家の街人が 裏の階段で売っていた 発条仕掛けの憎たらしい人形は 本物の人の柔かく雪のように灰白き獣皮でできていた 突撃の合図が出て かの乙女…

ぼくは四ヶ月だけ長距離通勤をしたことがあります。それは片道一時間四十五分のことなのだけど、それだけで社会から強姦されているような気分を味わい尽くしました。みなさんの中で通勤に一時間以上かけておられる方がいらっしゃる、或いは殆どの方がとても…

所謂、料理のうまい男は片付け上手で段取りが良いと聞く。それぐらいやろうと思えば僕だってできるもん。でも普段の僕は大カオスといった感を醸し出しながらレイプ魔かく料理せり的な、まあ暴れ牛の去った後で仲良くキャンプ状態的なものなのです。者なので…

これぞ完璧な一日 新宿御苑でサングリアを呑んで 暗くなるまで時間をつぶし 貧乏長屋に帰る これぞ完璧な一日 井の頭公園で動物に餌を与え ピンク映画を観てはやり過ごし 貧乏長屋に帰る これ以上の日はいらない あなたと一緒にいると嬉しい なんて素敵な一…

やっぴー。おげんこ？ぼくは今日都市部方面にのこのこと電車で買い物をしに行ったよ。なにせ裸に白飯じゃ風邪ひいちまうもんな。大人とはいえさ。そんなこんなで、実は前から欲しいなア、ぼくみたいな詩人にはピッタシカンカンだよな的な靴が売っていてだね…

近眼を愛でている。近眼から見える世界を愛している。中学生になった頃から僕は近眼と乱視のハイブリッドの魅力的な世界を見てきた。だから断言する。ぼやけた物の見方だけが僕の命綱であると。ふにゃふにゃした境界線だけが僕の正義だ。それを理解されたい…

今日はガールフレンドの誕生日だった。プレゼントをした。全く高価なものではなかったけれど、我ながら憎たらしい程に気の利いたプレゼントだった。お礼なんかいらない。簿記宇野。僕の誕生日は六月だけど、君は僕に何も呉れないでいいと言った。その代わり…

いやはや歳はとりたくないものである。最近何かにつけ思慮深くなり、ホルモンバランスもよく情緒は安定し、人の話を聞くことができるようになって、女性からは男根以外のものまで求められる始末である。闇あるうちに闇の底を這えと自分に誓わなくては、すぐ…

こんにちは。お元気ですか。ぼくはとても元気です。赤ちゃん言葉を使うようなヘマをしでかしているようなあなたの百倍は人生を楽しんでいます。空の青みも空の青みとしてちゃんと愛でる用意がぼくにはあります。ぼく個人としての喜びを満喫しています。あな…

正月は病気もしていたが、映画のDVDも観た。映画の感想なんか書きたいこともないんだが、たまにはそういうのもいいのかなと思っている。一本目は、ジョニーデップの出ている少し旧い映画で『ショコラ』ってやつ。何度か、ケーブルテレビの映画チャンネルで拝…

正月は病気をしていたので洋服を買いに行けなかった。だから僕はホボ裸なのである。悪寒に裸というのは食い合わせが悪いというので急遽心臓マッサージを過激派の緑橋亀子（仮）という者の手でしてもらうことになった。はっきり言ってこの尼ばら、ひどく身勝…