2014-01-01から1年間の記事一覧

It is a small world poisoned to Melancholia

得た知識をそのまま渡そうと思う。もしそれが受け取るに価するなら受け取るといい。

Woman on the Salamanders

ーー非道いことは言わないでって言ったじゃないの。 彼女は言う。 おれはマールボロの赤をポケットから取り出して無言でいる。 ーーあんなにもう非道いことは口にしないでって約束したじゃないの。 ーー約束なんぞしていないぜ。 おれは言う。彼女のアイシャ…

The garden of madness Pt.1

なんて哀しい歌なんだろう。ラジオから流れる男のくぐもった歌声が部屋に響く。蝋燭の炎が揺れている。僕はマデリーンの顔を見る。マデリーンは暗い顔をさらに暗くさせている。それじゃ、もうどうにもならないってわけだ。僕はつぶやく。マデリーンはうなづ…

首魁/ 宿六/ 高鼾

高山植物を盗むのはいかにも善良そうな老人クラブの面々だったりする。例えば、本能寺の変を省みて欲しい。高山植物が信長。老婆が明智光秀。秀吉には子種がない。高山植物の美しい花はもぎとられ、本能寺が炎上している。つまり老人クラブは恐ろしい組織だ…

愛と狂気とラバーボンテージスーツ

電話の声が言った。背中がせつないの。僕は聞き返す。切ないって何が?電話の向こうからは溜息が漏れる。電話が切れる。僕は餃子の皮に再びネタを包み始める。電話が鳴る。受、のボタンを押す。電話の声が言った。やっぱりだめよ、会いたいわ。僕は餃子を包…

メルヘンヘッドの女

女ってのはつくづく研究対象になり得るね。とっかえひっかえってえわけでもないが、ひとまず、色々な女に手をつけておるのだが、なんだかなァ、夜はだいたい一緒だ。濡れる。挿れる。喘ぐ。拭う。の繰り返し。楽譜が背中に貼り付けてあるのか。脳味噌の代わ…