アンダー・ザ・オール・マッドマン

不思議でならない。肉体関係のある女性から百発百中で、あなたは他人を見下している、と宣言される。百歩譲って、おれが他人を見下しているから君に何か迷惑をかけたのか、と問いたいが、女の脳味噌は容量が少ないのでついつい可哀想になって追求できない。ちなみに、脳味噌というのは比喩であって、脳髄で物事を判断したり理解するわけではない。断言しよう。おれは君を愛している。この話はこれで終わりだ。見下げ果てて何が悪いのだろう。他人はゴミ収集日にゴミを出さない。分別がないので、猪に餌をやる。その場しのぎで、なんでもやる。義憤に耐えないようなことを平気でする。他人を見下しているなんて、何を食ったらそんな発想が成立するのだろう。公平な社会。平等に与えられた機会。雇用均等法。馬鹿馬鹿しい。おれはそんな奴らとは死んでも握手はしない。公平さが、邪悪さをより研磨する。人間性は鈍磨される。夜は空気人形になり、昼はネジや工具になる。しかし、なぜに肉体関係のある女性に、死の宣告を受けねばならないのか。じっくり考える。肉体関係がある女は、つまり、友人ではないが、かなりの時間を一緒に過ごすから、そうなる。つまり、毒に当てられるのだ。鍵穴が錆びているのか、それとも鍵自体がひん曲がっているのか、よくよく吟味しないとならないところだが、なにせ時間がない。生きるには糧がいる。セックスも睡眠も食事も要る。泥舟とはいえ、80年も浮き続ける。美に殉死するには、手垢がつき過ぎる。豚みたいによがっておいて、そりゃないぜ。おれは他人を見下したことはない。分析しているだけだ。おれは自分を曲げる。これは反射だ。土下座する。仁義をきる。心頭を滅却する。女はバカなので、すぐに股をヌラヌラにさせる。餅つき大会の開始だ。えっさかほいさか。小股が切れ上がった女たちは自分の小股が切れ上がっていることに敗北している。敗北者は見下げるのみ、だ。おれはウィスキーを彼女のハイヒールに注ぎ、救い難いような日さえ乗り切る術を身につけている。これぞ、売国奴の真骨頂。誰も彼を愛さないまま、火葬場の扉がおいでおいでしている。その手には乗らないぞ(笑)。